TOP*ABOUT*WORKS*BOOKMARKS*

【サイト名】:サイトの説明など

【更新履歴】
04/01 ×××更新
04/01 リンク追加
04/01 ○○○、△△△更新


テンプレート2【local】
フレームを使わずにシンプルに仕上げてみました。

右端の▲からページの一番上に戻れるようになっています。

DLはABOUTからどうぞ。


 

 

【サイトの説明など】
管理人は○○○で×××です。血液型は☆です。


カスタマイズはご自由にどうぞ〜。
簡単な説明をreadme.textに載せておきました。

著作権表示やリンクは特に必要ありません。
ご自由にお使い下さい〜
ただしテンプレートとしての再配布、素材の再配布はしないで下さい。

DLはコチラからどうぞ→→【local.lzh】


 

 

【作品集】

管理人のかいた文章があります〜など説明をどうぞ。


 



 

【ブックマーク】

nobanner
サイト名//管理人名

nobanner
サイト名//管理人名

以下長文テストです。


一 時代
それは或本屋の二階だつた。二十歳の彼は書棚にかけた西洋風の梯子に登り、新らしい本を探してゐた。モオパスサン、ボオドレエル、ストリントベリイ、イブセン、シヨウ、トルストイ、……

 そのうちに日の暮は迫り出した。しかし彼は熱心に本の背文字を読みつづけた。そこに並んでゐるのは本といふよりも寧ろ世紀末それ自身だつた。ニイチエ、ヴエルレエン、ゴンクウル兄弟、ダスタエフスキイ、ハウプトマン、フロオベエル、……

 彼は薄暗がりと戦ひながら、彼等の名前を数へて行つた。が、本はおのづからもの憂い影の中に沈みはじめた。彼はとうとう根気も尽き、西洋風の梯子を下りようとした。すると傘のない電燈が一つ、丁度彼の頭の上に突然ぽかりと火をともした。彼は梯子の上に佇(たたず)んだまま、本の間に動いてゐる店員や客を見下した。彼等は妙に小さかつた。のみならず如何にも見すぼらしかつた。


「人生は一行のボオドレエルにも若(し)かない。」  彼は暫く梯子の上からかう云ふ彼等を見渡してゐた。……

『或阿呆の一生』芥川龍之介